OCDの図式

図の構成を補足しておきます。

全体は上から下への時系列というより、状態の対比として読んでいただくと見やすいと思います。

上段の「正常時」では、見張り役→世界モデル→儀式役という流れに、誤差修正のフィードバックが正常に閉じています。ドアノブに触れてもぬるつかなければ、「特に不潔ではない」という観測が世界モデルを更新し、手洗いは1回で終わります。

中段の「強迫症状発症」では、M系低下・A系優位という神経基盤の変化により、見張り役が感度を上げ続けます。「予測(不潔)」が観測感度を上げ、「観測(不潔)」が予測を強化するという自己成就ループが閉じてしまい、誤差が発生しないため世界モデルが修正されません。ご指摘の核心はここにあります。

暴露反応妨害法(ERP)は、このループを強制的に中断して誤差を発生させる操作です。「見張り役と儀式役を止めても悪いことが起こらなかった」という体験が、世界モデルに初めて誤差信号を送り込みます。

調停役の対話は、誤差修正の直接介入ではなく、感度調整つまみを動かすための働きかけとして位置づけました。見張り役・儀式役への「感謝しつつの修正依頼」という構造は、IFS(内的家族システム)療法の論理とも符合しますね。

薬剤(SSRI等)は誤差修正サイクル自体には直接作用せず、上位レベルでM系細胞の活性を高め、それが間接的に感度調整を可能にするという流れを点線で示しました。

各ノードはクリック可能にしてあります。それぞれのトピックについてさらに深掘りしたい箇所があれば、そのまま続けられます。

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