YCC的政策とは、
長期金利を中央銀行が“量ではなく水準で”コントロールする政策
のことです。
正式名称は
YCC = Yield Curve Control(イールドカーブ・コントロール)
① 何をする政策か?
通常の金融政策は
- 政策金利(短期金利)を上下させる
だけです。
しかしYCCでは
- 短期金利だけでなく
- 長期金利(例:10年国債利回り)も目標水準に固定する
のが特徴です。
② 日本の具体例(2016〜)
日銀は2016年に
- 短期金利:▲0.1%
- 10年国債利回り:0%程度
を目標に設定しました。
そして
10年金利が上がりそうになると
日銀が無制限に国債を買う
という仕組みでした。
③ どうしてそんなことを?
目的は:
- デフレ脱却
- 借入コストを低く維持
- 財政負担の抑制
特に日本では
国債残高が巨大
なので、長期金利が上がると財政が苦しくなる。
YCCは実質的に
「金利の上限を政府・日銀が保証する」
政策でした。
④ 問題点
1. 市場機能が歪む
国債価格が市場で決まらなくなる。
2. 日銀が国債を大量保有
市場の流動性が低下。
3. 円安圧力
日本だけ低金利 → 海外との金利差拡大 → 円安。
⑤ なぜ「YCC的」と言うのか?
最近は
- 明確な上限固定ではなく
- 柔軟に上昇を許容しつつ
- 急騰時は介入
という“管理型”に移っています。
だから
完全YCCではないが
実質的に金利をコントロールしている
という意味で「YCC的」と表現します。
⑥ 直感的なたとえ
普通の市場は:
気圧で自然に波が立つ海
YCCは:
防波堤を作って波の高さを制限する
ただし、台風(インフレ・財政不安)が来ると
防波堤に大きな圧力がかかる。
⑦ なぜ財務省が関心を持つ?
金利1%上昇で
→ 利払い費が数兆円単位で増える可能性
なので
YCCは実質的に
「財政安定装置」
でもあったのです。
