地政学的な構造変化に伴う日本の心理的パニック(不安反応)

昨今の日本社会における「反中感情」の激化や「台湾有事」を巡る扇情的な議論を、単なる国防論としてではなく、「地政学的な構造変化に伴う日本の心理的パニック(不安反応)」という視点から論理的に解説します。


「台湾有事」論の正体:構造的変化が生んだ日本の心理的焦燥

2026年現在、メディアや政治の場で語られる「台湾有事」や「中国脅威論」の多くは、冷静な軍事シミュレーションというよりは、急激なパワーバランスの変化に耐えきれない日本の「ヒステリー反応」という側面が否定できません。その背景には、以下の3つの構造的な事実があります。

1. 地政学的な地殻変動:中国の台頭と米国の相対的低下

最大の事実は、1945年以来続いてきた「米国が圧倒的な力でアジアを支配し、日本はその傘下で経済に専念する」という前提が崩れたことです。

  • 中国の圧倒的な現実: 中国のGDPは日本の3倍を超え、軍事費も日本の数倍規模に達しています。購買力平価ではすでに米国を追い抜く局面もあり、もはや「封じ込め」が不可能な巨大な存在となりました。
  • 米国の「退潮」と「内向き」: アフガニスタン撤退や国内の分断に見られるように、米国にはかつてのような「世界の警察官」として、単独で中国を圧倒する余裕はなくなっています。

この「米国の絶対的守護」が揺らぎ始めたという事実が、日本にとって耐えがたい不安(見捨てられ不安)を生んでいます。

2. 「見捨てられ不安」が引き起こす過剰適応とヒステリー

日本が現在示している激しい反応は、心理学的に言えば「見捨てられ不安に対する過剰適応」と呼べるものです。
米国が以前ほど頼りにならないと直感するからこそ、逆に日本は「米国以上に米国の戦略(対中包囲網)に忠実であろう」と振る舞います。岸田政権下での防衛費倍増論や「台湾有事は日本有事」といった踏み込んだ発言は、米国を引き留めるための「貢ぎ物」に近い性格を持っています。

しかし、この反応は多分に情緒的です。「ならず者国家が攻めてくる」という極端なイメージを強調することで、複雑な外交努力や経済的な相互依存という現実から目を逸らし、軍事という「分かりやすい解決策」に逃避している側面があります。

3. 「非現実的」な議論の欠落:経済的相互依存というブレーキ

現在の「有事」議論が非現実的である最大の理由は、現代の戦争が「経済的自殺」を意味するという視点が欠落している点です。

  • サプライチェーンの現実: 日本の貿易額において中国は最大のパートナーです。もし実際に「有事」となれば、軍事的な勝敗が決まる前に、日本の経済、物流、国民生活は瞬時に崩壊します。
  • コストの無視: 軍事的な勝利だけを語り、その後に訪れる「戦後の荒廃と経済的破滅」を議論しないのは、戦前の大本営発表と同じ論理的欠陥を抱えています。

4. 国内統治の道具としての「危機感」

以前のやり取りでも触れた通り、軍事的な危機感は「国内統治技術」として極めて有効です。
「外に敵がいる」という物語は、国内の閉塞感、賃金の停滞、少子高齢化といった「解決困難な内部問題」から国民の目を逸らさせる効果があります。防衛増税や国民の権利制限を伴う法整備を進める際、「中国の脅威」という煽りは、論理的な説明を飛び越えて国民を納得させる「魔法の杖」として機能してしまっています。

結論:求められるのは「不安」ではなく「戦略的忍耐」

現在の日本に必要なのは、中国に対して「怯える」ことでも「挑発する」ことでもありません。中国の台頭と米国の変化という「事実」を静かに受け入れ、その狭間でいかに衝突を回避し、しなやかに生き残るかという「戦略的忍耐」です。

現在のヒステリー的な反応は、自らを危うい戦端へと追い込むリスクを高めています。1945年に学んだはずの「軍事優先が国民を不幸にする」という教訓を今一度思い出し、軍事機密や防衛予算というブラックボックスの中で、私たちの自由と生存が損なわれていないかを、冷静に監視し続ける必要があります。


アメリカ・トランプ政権は南北アメリカのことに集中する、ヨーロッパのことには口出ししない、中国とはG2関係で協力すると方針を出している。太平洋分割統治である。日本は慣性運動により、米国との同盟を今までにない高みに押し上げるとか、うわごとのように語っているが、実質は日本にとっては大変つらいものだ。利得が一つもない。金は巻き上げられる。その兵器があっても中国に勝てるわけでもない。日本を守れるわけでもない。そもそも米国は台湾有事を何度もシミュレートして、すべての結果は敗北と出た、そこで方針転換して、日本と韓国に任せることにした、韓国軍と日本軍は米国の指揮下に入る。負けるけど、それでいいということらしい。日本は負けるために金をせびられ、自衛隊は命を失うのか。

これから備えれば勝てる、そんな相手ではない。現状で勝てないし、ますます勝てなくなる。中国も経済的には失速していて苦しいはずだけれど、それでも日本よりはかなりましだ。

出口がどこにもない。今勇ましい人は勇ましい芸をして見せているだけであって、それだけだ。

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