双極スペクトラム 焦燥感の解釈は? うつ事態にも内在するし、神経症や性格障害でも見られる

双極スペクトラムという概念を軸に、気分障害の精神病理や治療的アプローチを多角的に考察した学術論文です。著者は、Akiskalら海外の研究者が提唱する薬物療法の指針や混合状態の定義を検証し、抗うつ薬の過剰使用への警鐘や、躁成分を適切に見抜く臨床的価値を評価しています。同時に、日本独自の執着気質論や古典的な精神病理学を対置させ、焦燥感などの症状が必ずしも躁由来ではなく、うつ自体に内在する可能性も指摘しています。診断においては、神経症やパーソナリティ障害による気分変動を安易にスペクトラムに含めるべきではないと慎重な姿勢を示しています。最終的に、患者の執着心を理解しつつも揺るがぬ態度を保つ、専門的な治療関係の重要性を結論づけています。

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