MAD理論によるうつ病の自責・羞恥の説明

MAD理論によるうつ病の自責・羞恥の説明


M系の働きとその低下

通常の状態では、M系(Mania系・モノアミン系の活性)が十分に機能しており、これが自己肯定感・自信・外界への能動的関与を支えている。M系は「自分はやれる」「自分には価値がある」という感覚の基盤であり、同時に攻撃性や欲求のエネルギーを外界へと向ける志向性も担っている。

うつ病においてはM系が低下する。


M系低下の二つの帰結

第一に、自己肯定の消失。

M系が支えていた自己肯定感・自信が失われる。これは何か新たな否定的感情が生まれるのではなく、肯定がなくなることで、相対的に自己否定・自責・羞恥が前景に浮かび上がるという構図である。平時は自信によって中和・抑制されていたものが、その抑制を失って顕在化する。

第二に、外部志向性の消失。

M系は攻撃性・衝動性のエネルギーに外界への方向性を与えていた。M系が低下すると、この外部への志向性が失われる。攻撃性のエネルギー自体はD系に残存しているが、向かう先を外界に持てなくなり、結果として自己の内側へと向かう


自責と羞恥として現れる

内側に向かった攻撃性は、自己を責め、攻撃する形をとる。これが自責である。また、自己肯定の消失と内向きの否定的評価は、「こんな自分は恥ずかしい」という羞恥としても体験される。


一文でまとめると

うつ病においてM系が低下すると、自己肯定という中和機能が失われて自責・羞恥が浮上し、同時に攻撃性の外部志向性が失われて攻撃が自己へと向かう。この二つが重なって、うつ病における自責と羞恥の亢進が生じる。

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