治療者の最も重要なツールは、治療者自身の「自己」です。
「治療者になりたいなら、まずは患者になりなさい。
少なくとも百時間は、真剣な個人療法を受けなさい。
それは必ずや、あなたの専門性の中で最も重要な学びとなるでしょう。」
一部の学生は、こう反論します。
「でも、私には特に問題があるわけではないのですが……」
それに対して私はこう答えます。
「まさにそのことこそが、治療を受けるべき理由です。
自分に問題がないと思い込んでいるということは、自己理解の盲点がある証拠です。」
自己探求は、治療者として成長し続けるための土台であり、感情的な成熟・謙虚さ・柔軟さ・誠実さ・共感力を育む礎です。
そして、患者に対して「変化とは可能であり、意味があるものだ」と心から伝えるには、自らの変化の経験が必要です。