レオ・ドリーブ作曲のオペラ《ラクメ》に登場する有名な二重唱「花の二重唱(Duo des fleurs)」
舞台は19世紀、イギリス統治下のインド。
ヒンドゥー教の祭司ニラカンタの娘ラクメと、イギリス人将校ジェラルドとの恋愛が描かれます。東洋的な神秘と西洋的ロマンスが交差し、文化と宗教、愛と義務の対立がドラマを形作ります。
ラクメとその侍女マリカが川辺で花を摘みながら歌う幻想的な場面
この二重唱は、物語の核心である「異文化の交差と儚い美」を象徴しています。
幻想と現実の境界:この場面が現実を超えた幻想世界のように響くことで、後に起こる悲劇がより深く感じられます。
自然との調和:花・水・鳥など自然の美が丁寧に描かれており、東洋的な静けさと神秘性が強調されます。
女たちの連帯:ラクメとマリカの穏やかで親密なやり取りが、愛や運命の嵐の前の静けさとして機能します。
ハイパワーでドラマティックに歌い上げる場面でもないんです。東洋的な静けさと神秘性。
Sabine Devieilhe & Marianne Crebassa これがとても良い。濃厚に官能的体験。一人一人もよいが、この混じり具合がとても心地よい。ほかのデュエットは、二本の直線の感じのところ、この二人はDNAの二重らせんみたいに絶妙に絡み合っている。
二人のタイミングとか強弱とか、私にはよく分からないが、そんなものが丁度良いらしく、やはりどうしても、これが一番いい。何度も何度も流している。
7年で2406万回再生。
ラクメ:
白いジャスミンの茂る厚い天蓋が
バラと重なり合い、
花の咲き誇る川辺が、
爽やかな朝に私たちを誘います。
マリカ:
ああ、逃げゆく流れに沿って漂いましょう。
さざ波立つ水の上で、
気まぐれな手を遊ばせながら
行きましょう、
鳥の歌うその岸辺へ。
二人で:
鳥が、鳥が歌っています……。
こちらは歌詞つき、静止画。川を船で下ると、ジャスミンとバラが咲いて香っている。
二重唱「花の歌」日本語訳
L: 白いジャスミンの
M: 白いジャスミンの茂る、密やかな天蓋の下で、
L: バラと溶け合いながら
M: バラと美しく混ざり合うその下で、
L: 咲き誇る岸辺、新しい朝
M: 咲き匂う岸辺で、朝の笑みとともに、
L: われらを誘う
M: さあ、一緒に漂いましょう
L: ああ、流れに身をまかせて
M: 穏やかな流れに身を任せて その魔法のような流れを
L: 追いかけながら
M: 逃げゆく流れに従っていきましょう
L: 波立つ水面に
M: 波打つ水の面に、
L: 気まぐれな手を添えて、
M: 無造作に手を遊ばせながら、
L: 辿り着こう
M: 行きましょう、岸辺へと、
L: 小鳥が歌う岸辺へ
M: 泉が眠るその岸辺へ。
L: 小鳥が、小鳥が歌う場所へ
M: そして小鳥が、小鳥がさえずる場所へ。
L: 白いジャスミンの天蓋
M: 白いジャスミンの茂みの下で
L: わたしたちを誘っている!
M: ああ、一緒に漂いましょう!
グラモフォンレーベルで、一年で100万回再生。いいけれど、何回も聴きたいものでもない。
Anna Netrebko & Elīna Garanča の競演 現代を代表する二人である
さすがであるが、二人のまじりあいは、いまひとつと感じられる。6年で198万回再生。
Joan Sutherland さすがのサザーランド 申し分ない でも、繰り返し聞きたいものでもない
もう一度、Elīna Garanča。申し分ない。しかし混じり合いとなると、私には少し魅力に欠けると聞こえる。マイク使用。
こちらは Kiri Te Kanawa カラーだからもう晩年です スタンドマイクもあるし
Katherine Jenkins · Kiri Te Kanawa · Philharmonia Orchestra
完成度高い。官能性はどうかな。226万回 2019/01/16

1人で両パートを歌い分けたユニークな録音。なるほど。独特ですね。でも、それ以上ではない。
こういうの聴くと、マイクで歌うのもありです。
Sumi Jo