利己的な遺伝子と利他的行動

利己的な遺伝子と利他的行動(隣人を助ける、平和を尊ぶなど)の関係は、一見矛盾するように見えて、実は**「遺伝子が自らのコピーを効率よく残すための精巧な生存戦略」**という合理的な繋がりで説明されます。

具体的には、以下のメカニズムとして捉えられています。

  • 「生存機械」による戦略: 遺伝子は自らのコピーを次代に運ぶために、私たちの身体や心を「生存機械」として作り上げました。この視点では、個体の行動はすべて遺伝子の存続という目的に紐付けられます。
  • 集団の生存を通じた利益: 利他的に振る舞う(隣人を助けるなど)個体が含まれる集団は、そうでない集団に比べて、結果として集団全体の生存率が高まり、その中にある遺伝子を効率よく次代に残すことができました。自分と似た遺伝子を残すことができるわけですから、遺伝子の生存戦略としては成功です。
  • 「結果論」としての善: したがって、利他的行動が「善」とされるのは、それが宇宙の真理や崇高な目的だからではなく、そのような振る舞いという変異が**「環境というテストに適合した」という結果論**に過ぎません。
  • 生物学的な道具立て: 私たちが持つ道徳心や利他性は、遺伝子が生き残るために獲得した**「生物学的な道具立て」**や「試行錯誤の途中経過」として定義されます,。

つまり、個体レベルで見れば「利他的(自己犠牲的)」に見える行動も、遺伝子レベルで見れば、自らのコピーを確実に残そうとする**「利己的」な目的を達成するための高度な手段**である、というのがこの視点の本質です。

しかしながら、利己的遺伝子のふるまいからは、現在の少子化について合理的な説明はできません。これは「DNA原理」よりも「脳原理」が優先してしまっている状態です。脳原理が優先すれば、DNAの保存はできません。

脳原理はDNA原理の道具でしたが、現在では脳原理が優越し、DNAは消滅する運命にあるようです。

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