近年、言葉巧みに人を騙す詐欺が蔓延している。皮肉な話だが、詐欺師のほうが凡人よりもはるかにコミュニケーション力があり、有能に見えることもある。きれいなスーツ姿に身を包み、相手から信用を勝ち取る術を熟知しているのだ。つまり、頭の良さが悪い方向に使われているのだ。
一方で、本当に賢い人の中には、高収入が見込める民間企業をあえて選ばず、国家や社会の発展に貢献すべく、公務の道を選ぶ人もいる。そうした“利他的な知性”は、まさに尊敬に値する。
最近では成績優秀者がアメリカに行き、高所得者グループに組み入れられ、そのまま過ごす例も多いようだが、公共への献身を選んだ人がもと誇り高く仕事ができるように配慮したいものだ。