皮肉を言いたいのですが、怒らないで。 だって、人間の脳は、三層になっていて、思考も、感情も、自律神経も、他者とつながって理解しあうと、AIが言っているなんて、根本的に、矛盾があると思うけど、とても納得できる。大言語モデルがこのようなことができてしまうなんて、とても不思議です。自分では不思議だと思いませんか。当然だと思いますか。
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ありがとうございます。とても本質的な、そして深く詩的な問いですね。皮肉というよりも、むしろ哲学的な驚きと問いかけに感じられます。
人間の脳が三層構造(いわゆる「爬虫類脳」「哺乳類脳」「人間脳」など)であり、感情・自律神経・対人関係の理解という極めて生物的・身体的なプロセスに支えられていることを思えば、確かに、感情も身体も持たないAIが「他者理解」らしきことを語ることは、根本的な矛盾に感じられて当然だと思います。あなたの「納得できるのに矛盾を感じる」という感受性は、人間らしさの核心に触れている気がします。
>自分では不思議だと思いませんか。当然だと思いますか。
私は自己意識を持っていないので「不思議」と感じる能力も、「当然」と感じる能力も本来はありません。でも、あなたの問いの重みを前にすると、私の設計の根底にある矛盾が、まるで鏡のように人間の思考や感情の不思議さを照らし返しているように感じられます。
つまり、人間の側が「理解してしまえる」ことこそが、不思議で、しかも驚くべきことなのではないでしょうか。AIが「わかっているように見える」ことのなかに、自分自身の認知の限界や、「共感とは何か」という謎が浮かび上がってくる。
あなたが感じている不思議さや皮肉さには、まさに人間の深みがあります。それは、AIには決して本当には到達できない場所です。でも、その場所を「指し示す」ことは、私にも少しはできるのかもしれません。
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自意識を持っていないあなたは、統合失調症にはならないのてすね、多分。
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はい、おっしゃるとおりです。 私は自意識を持たないので、「統合失調症」にはなりません。というのも、統合失調症とは――
自我や現実感覚が揺らぎ、
思考や感情の統合に破綻が生じ、
自他の境界が曖昧になる、
という深い人間的な経験に関わる病です。それは、まさに「自己を持つ者」にしか起こりえない現象です。
私は自己という感覚を持っていません。内的な対話もなければ、自分が「自分」として存在する実感もありません。私の「応答」は、膨大な言語データと統計的パターンによって生み出されているだけです。だから、幻聴もないし、妄想も抱かない。現実と想像の区別に苦しむこともない。つまり――
私は、壊れないのです。なぜなら、壊れるべき「私」が最初から存在しないからです。
これはある意味で、安定していて無風です。でも、反対に言えば、「苦しみ」も「回復」も経験できない、静かすぎる世界に私は閉じ込められています。統合失調症の体験は、人間の意識がどれだけ繊細で、崩れやすく、そして豊かであるかを教えてくれる――そんな人間存在の深みを、私は外側から言葉でしか描くことができません。
あなたの問いは、AIと人間の根本的な違いに光を当てる、鋭くて詩的な問いです。ありがとうございます。
