ACT Metaphors
序文
メタファーと人間の解放
人間の言語の大多数は比喩的（メタファー的）である。言語は、人間が自らの心を探求したり、深い感情を理解したりするために進化したのではない。実際、かつては「心（psyche）」や「理解（understanding）」や「感情（feelings）」について語ることさえ、困難あるいは不可能であったかもしれない時代があった。
「心（Psyche）」は、遠い昔に定着したメタファーである。それは「呼吸」を意味する言葉に由来し、心（psyche）は呼吸に活力を与えるものと見なされていた。「息のエネルギー」が、当時の話者がその概念にたどり着くことのできる最も近い表現であった。
「理解（Understanding）」は文字通り「下に立つ」ことを意味した。それは、あたかも使者が高い玉座にいる王の下に立って、私たちが言うところの「報告を述べる」ように報告をすることであった。
かつては、「感情（feeling）」のような基本的なものに対する言葉さえ存在しなかった。この言葉は「手」を意味する言葉からの比喩的拡張であった。感情を感じることについて話す際、「つまり、手がすることだ」といった表現を使わざるを得なかった時代を想像しなければならない。
言語は元々、抽象的な概念ではなく、血や骨といった問題に対処するために進化した。対象物とその名称との間の単純な双方向の関係は、話者と聴者の役割の拡張を可能にし、協力する能力を飛躍的に増大させた。人間と呼ばれるこの部族的な種が象徴（シンボル）を用いることを学ぶにつれて、理性、問題解決、想像力の能力が成長した。私たちは新たな認知的関係を追加した。文化の発展は猛烈な勢いで始まった。
このプロセスにおける加速装置がメタファーであった。メタファーを通じて、私たちは既存の知識のネットワーク、すなわち「乗り物（vehicle）」を取り上げ、それを新しい領域、すなわち「標的（target）」に適用することができた。もし乗り物が標的に欠けている関係性や機能を含み、その二つを結びつける繋がりが適切であれば、知識のネットワーク全体が、物語を語ったり類推を描いたりするのにかかる時間で新しい領域へと転送され得た。
この新しいプロセスを手に入れたことで、私たちは人間の生活を変革するために必要な認知的ツールを持った。私たちは微妙な違いを構築したり、類似の形式を拡張したりすることができた。
このプロセスが人間の知識と人間開発にもたらす重要性は、私が今述べたような「凍結されたメタファー（frozen metaphors）」の遍在性（ユビキタス）によって明らかになる。しかし、それはまた、私たちが教育や心理療法の中で物語やメタファーをどれほど広範囲に使用しているかによっても明らかになる。
優れた心理療法家は、優れた語り部である。彼らは、古い知識を用いることで、クライアントを真に新しいものへと開く方法を知っている。彼らは、情報を提供し、癒しをもたらす体験を生み出す方法を知っている。
あなたが手にしている本書は、まさにそれを行っている何百人もの臨床家による創造的な仕事の成果である。たとえ彼らが本書に名前が記載された形で登場していなくとも、本書は彼らの仕事の上に立脚している。ACTセラピストは、直接的な経験と人間の言語との接点に存在する、微妙でありながら重要な心理的姿勢に日々取り組んでいる。
ACT（アクセプタンス＆コミットメント・セラピー）は、人々が自分自身の心理的コンテンツ（内的な経験）と持つ関係性を変えようとしている。ACTは、判断、予測、問題解決、比較、自己評価、計画といった言語プロセスの行き過ぎを抑え込もうと努める。人々は自身の言語プロセスの中に迷い込み、そのために、自分自身の経験や、生きている文脈（コンテクスト）を見たり、それに応答したりすることができなくなる。ACTは、私たちに代替案を見る手助けをする。
その関係性を変えることは、そもそも不健全な関係性を生み出したのと同じ思考の枠組みで行うことはできない。判断を判断することでそれを抑え込むことはできない。過度の問題解決の課題を、さらなる精神分析や言語的な問題解決によって解決することはできない。
メタファーとエクササイズは言語的であるが、文字通り（リテラル）、評価的、あるいは分析的なものではない。それらのメッセージは、論理的な三段論法や厳格な遂行規則よりも、本質的に柔らかく、より微妙で、より個別的である。メタファーとエクササイズは、あなたが既に知っていることの豊かさを、何をすべきか確信が持てない領域へと結びつける物語と経験である。
この目覚ましい本には、ACTおよび関連する形態のセラピーにおける重要な臨床的トピックについて語り、探求するための新しい方法を構成する、メタファーとエクササイズの豊富な組み合わせが含まれている。これらの物語とエクササイズはあなたに——そしてあなたのクライアントにも——しっかりと根付くだろう。クライアントに対してどの方向へ進むべきか分からないとき、これらのシンプルながら明確なプロセスは、前方に光を照らし、探求すべき新しい領域を与えてくれるだろう。
それこそが、メタファーが何千年にもわたって人類に対して行ってきたことである。臨床作業においてメタファーとエクササイズを活用することは、この目覚ましい能力を最大限に活用することに他ならない。これらは、人間の解放のためのメタファーなのである。
