誤差修正知性の図

この理論を整理します。核心を一度シンプルに捉え直してから、構造化します。図を見ていただきながら、理論の骨格を整理します。

全体の論理は三層になっています。

一番上が基本サイクル——予測→現実入力→誤差検出→重みづけ→更新選択、というループです。このシステムのどこが壊れているかによって、神経症の様相が変わる。

二層目が障害の四類型です。①は誤差を「見えない」状態(precision低すぎ)、②は誤差を「見えすぎる」状態(precision高すぎ)、③は見えているのに信念が更新できない状態、④は更新の方法がそもそもない状態です。①②は検出の問題、③④は更新・実行の問題、というふうに二分できます。治療の方向もそこで変わります。①②には「誤差との関係を変える」アプローチ、③④には「レパートリーを増やす練習」アプローチです。

三層目が最適誤差の位置づけです。誤差ゼロが望ましいわけでも、誤差過剰が活性化でもない。その中間の動的平衡——これが健康な状態であり、ACTが目指す「心理的柔軟性」とも重なる、という構造です。

一点だけ確認です。④「現実修正不可能型」の治療として「まず現実を変える行動を試み、それが無理なら世界モデルを変える」という順序を共通原則として示しましたが、この優先順位は先生の意向と合っていますか。③と④の人には「答えを与えず手順を訓練する」という点は図に明示しています。

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