統計。日本と韓国で10歳から19歳の自殺率が7%程度、実数で500人くらいで、過去最多。
重たい数字ですね……。
日本と韓国で「10代の死因として自殺の比重が高い」ことは、国際比較でもかなり早くから指摘されてきました。研究や臨床、社会学の側からは、だいたい次のような軸で考察されています。
1. 「外的事故」より「内的失敗」が死につながる社会
西欧諸国では、
- 交通事故
- 薬物・アルコール関連事故
- 銃や暴力
といった外在的リスクが10代の死亡原因として前に出ます。
一方、日本・韓国では
- 社会的失敗
- 学業・進路の挫折
- 関係性の断絶
が自己責任として内面化されやすく、
「生きていけない」ではなく
「生きていてはいけない」という感覚に転びやすい、と言われます。
これは事故が少ない=安全な社会の裏返しでもありますが、
苦しみが外に爆発せず、内側に沈殿する構造です。
2. 成果主義と「回復不能感」
日韓に共通する特徴としてよく挙げられるのが、
- 教育競争の早期化・長期化
- 「努力すれば報われる」という物語の強さ
- 失敗したときの再挑戦の物語の乏しさ
です。
10代後半という時期は、
まだ人生経験は浅いのに、
「ここで負けたら一生終わり」という言語が周囲に溢れている。
特に日本では
- 不登校
- いじめ
- 発達特性
- 家庭内不全
があっても、それを**「社会的に待つ」装置が弱い**。
韓国ではこれがさらに急進的で、
「努力」「忍耐」「上昇」が強烈な規範として存在します。
結果として、
苦しみ = 一時的な状態
ではなく
苦しみ = 人格の欠陥
として理解されやすい。
3. 「助けを求める」ことの社会的コスト
日韓では共通して、
- 弱音を吐くこと
- 相談すること
- 依存すること
が成熟していない/迷惑/甘えとして評価されがちです。
特に思春期では、
- 親に言えない
- 学校には居場所がない
- 医療につながると「レッテルが貼られる」
という三重の孤立が起きやすい。
西欧諸国では、
- スクールカウンセラー
- 若者向け地域支援
- 家族以外の大人との接点
が比較的多く、
**「死ぬ前に寄りかかる場所」**が制度として見えやすい。
4. 文化的に強い「恥」と「関係的自己」
日韓はどちらも、
- 自己が関係の中で定義される文化
- 評価が他者の眼差しに強く依存する
という特徴を持ちます。
そのため、
- 成績
- 進学
- 友人関係
- 親の期待
が崩れたとき、
「自分が壊れた」というより
「関係全体を壊してしまった存在」と感じやすい。
自殺が
「苦しみから逃げる」だけでなく、
「周囲への迷惑を終わらせる行為」
として意味づけられてしまう危険があります。
5. 日本特有に指摘される点
日本についてはさらに、
- 「静かに死ぬ」ことへの文化的容認
- 死がロマン化されやすい文学・物語の伝統
- 感情を言語化する教育の弱さ
が影響している、という指摘もあります。
感情を
「怒り」「悲しみ」「不安」と分けて語る訓練が少なく、
最終的に
つらい
消えたい
という一語に圧縮されやすい。
まとめると
日本・韓国で10代の自殺が多い背景は、
- 競争と成果の早期化
- 失敗の不可逆性が強調される社会
- 助けを求めることのコストの高さ
- 関係的自己ゆえの「恥」の強さ
- 苦しみを外に出す回路の乏しさ
が重なった結果と考えられています。
これは「若者が弱い」からではなく、
若者が逃げる前提を持たない社会の問題です。
キリスト教の教会が身近にあることは影響しているかもしれない。
自殺はいけないとか、相談してくださいとか、イエスはあなたのそばにいますとか、よくわかる言葉で話すと思う。
