
文中に登場する病前性格をまとめた表を作成します。文中に登場する6つの病前性格を一覧にしました。
大きく分けると、気質論的アプローチ(Kraepelin・Kretschmer・Akiskal)と、性格+発病状況をセットで論じるアプローチ(Tellenbach・下田)という二つの流れがあります。
特筆すべき関係として、Tellenbachのメランコリー親和型と下田の執着性格はどちらも几帳面・仕事熱心・義務感という共通点を持ちますが、執着性格には「熱中性(高いエネルギー)」があるため双極性障害との親和性も説明できる点が異なります。
また平澤による軽症うつ病の研究で、執着性格が次第にメランコリー親和型に近い形に再解釈されていった経緯も興味深いポイントです。
論文の中には、他にもいくつか紹介されています。
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これらを、M(大中小)A(大中小)D(大中小)で書いてしまう。
発病状況は、いずれも、MAを刺激してダウンさせる状況。
執着性格 MAD
循環気質 MaD
メランコリー親和型 mAD (A成分が大きいことが記述からわかる)Aを強調
抑うつ性素質 mAd
抑うつ気質 maD
軽症単極性うつ病の病前気質 m(中)AD(中)
双極Ⅰ型 MAD
双極Ⅱ型 m(中)AD
と割り切ることができる。
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そして、興味深いのは、
MADはMがダウンしてmADになる、さらにAがダウンして、maDになる。
これが回復過程では、まずMaDになる。そしてMADになって、元に戻る。
Dは早くダウンして、早く戻る。
Aは遅くダウンして、遅く戻る。
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MAD理論の良いところは、治療論として明快な点である。
火事を予防する。それに尽きる。
火事が起こってしまったら、焼け跡(うつ)を守りつつ、MAの回復を待つ。
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病前性格と発病機序と治療がセットになっていて、笠原・木村の分類を説明できる。
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もちろん、病気の本質は、神経細胞の性質と、神経ネットワークの性質の研究が必要だし、そうなれば、このようなたとえ話も必要なくなる。
しかしそれまでは、たとえ話も理解には有効ではないだろうか。
