PDCAサイクル

当然のことのようであるが、
最近は時々、会社経営や業務改善の場面で言われることがある。

「計画」の場面では、
脳内に世界モデルがあって、そこにどのような変化刺激を与えたら、どのような結果が得られるかを、脳内で試してみている。シミュレーションという言葉をよく使う。
この場合、脳内の世界モデルが精密でないと、うまく予測できないことになる。当然である。
いつもいつも、予測が外れているようであれば、世界モデルを訂正しないといけない。
ところが自分の内部にある世界モデルを訂正できなくて、そのままになり、いつまでも世界に適応できない場合があり、精神病の一部はそのようなものだろうと言われている。

性善説と性悪説とかの話が分かりやすい。
性善説を自分の世界観として持っている人は、予測が外れたとしても、性善説を信じている自分が好きなので、脳内世界モデルを訂正しないことも多いのではないだろうか。
そして、予測が外れたことに対して、それは世界の側が悪い、自分の世界モデルを変更するつもりはない、などと考えることもある。
自分の損になっても、自分の信念を変えたくないというのも自由は自由であるけれども、そのことで多くの社員が損をするようなことになるのは、どうだろうか。

「計画」の場面では脳内世界モデルが問題になる。
「改善」の場面では、対応策を変化させることが多いけれども、同時に、自分の脳内世界モデルを変更する必要があるかもしれないということを考えなくてはならない。

成功体験のある人ほど、脳内世界モデルを変更しにくい。
自分の脳内世界モデルと、現実の世界のずれがどの程度あるのか、確認する必要がある。

野球でピッチャーが、この天気でこの湿度、この時間、だいたいこんな感じで投げたら、こんな球が行くだろうと予測する。シミュレーションする。
実際に投げて、どのようなボールが行ったか検討し、次はどうするか、訂正しながら投球する。
その時に、当然、脳内世界モデルを微調整しているのである。
怪力を発揮するだけのスポーツマンには少し難しいことだろうと思う。
野村的データ野球とも少し違う。

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