しかしまだピークではなく、ピークに向かって、力強い。

梅雨の時期になって公園を歩くこともある。
ゴールデンウィークの頃は木々の葉は緑色も薄く、若々しいが力はなく、下に垂れていた。
今は力強く上を向いて、緑色も濃くなっている。しかしまだピークではなく、ピークに向かって、力強い。

緑が雨に濡れている様子を見ると、
地球を宇宙から見た図が思い浮かぶ。

人間は深海魚みたいに、大気の底に生きている。
深海魚は光も射さない海底で、高い圧力に耐えて生きている。まったく静寂で重々しいなイメージがある。
人間もそんな感じがする。

梅雨の時期はどんな命も守られて育まれていると感じられる。
公園では専門の業者が木々を整えているようで、様々な樹木がそれぞれに枝を伸ばして葉を茂らせている。
植物は自分に適した場所に移動することができないのでつらいところもあるのだろうが、
それぞれが元気そうだ。
日当たりや風の向きも違うのだろう。

少し前に、特別な色をした蝶が飛んでいた。
この蝶の好きな葉がどこかにあるのだろう。あるいは、この蝶の幼虫が住みやすい場所があるのだろう。

じめじめした季節とも感じられるのだろうが、
個人的にはじめじめとは感じないし、むしろ心地よい。
命が守られている感じがして好きだ。

タイトルとURLをコピーしました