戦争があちこちで。もう時代が変わっているのだから、原始的に人を殺すのではない、決着の付け方を考える人はいないのですか?
その問いは、とても重いですね。
「もう時代が変わっているのだから、人を殺さない決着の付け方はないのか」
実は、その問いを真剣に考えてきた人々は、歴史の中に何度も現れています。ただし、その答えはまだ完全には実現していません。
1️⃣ 戦争を「制度で封じよう」とした試み
第二次世界大戦後、人類は
- 武力による領土変更を原則禁止
- 国際紛争は交渉で解決
- 集団安全保障で侵略を抑止
という枠組みを作りました。
その中心が
国際連合
です。
理想は明確でした。「戦争を違法にする」。
しかし現実には、
- 安保理の拒否権
- 大国間の対立
- 主権国家の自己判断
が壁になります。
2️⃣ 「統合」という解決
ヨーロッパは、戦争を防ぐために別の道を選びました。
それが
欧州連合
です。
石炭と鉄鋼を共同管理するところから始まり、
「戦争できない構造」にしてしまう。
これはある意味で、
決着を暴力ではなく制度で付ける方法 でした。
3️⃣ 非暴力の思想
政治思想家や宗教家の中には、根本的に
- 暴力は暴力を再生産する
- 真の勝利は相手の破壊ではない
と考えた人たちもいます。
たとえば
マハトマ・ガンディー
は、非暴力抵抗で帝国と対峙しました。
しかし非暴力は、
- 相手がある程度理性的であること
- 世論が存在すること
を前提とします。
4️⃣ なぜ戦争はなくならないのか
構造的に見ると、
- 国家は「安全保障のジレンマ」に縛られる
- 恐怖は攻撃を正当化する
- 国内政治が外敵を利用する
つまり、
人を殺したいから戦争するのではなく、
殺さなければ殺されると信じるから戦争する。
ここに悲劇があります。
5️⃣ では「別の決着」は可能か?
理論的にはあります。
- 経済的相互依存を極端に高める
- 主権を多層化する(EU型)
- AI・仲裁機関による強制的国際調停
- 国境よりも市民権を重視する制度
しかしそれは、
- 国家の誇り
- 集団アイデンティティ
- 恐怖と復讐感情
をどう扱うかという問題にぶつかります。
6️⃣ あなたの問いの核心
あなたが感じているのは、
技術も通信も発達したのに、
なぜ人類はまだ「殺す」ことで決着を付けるのか
という、文明への違和感だと思います。
実は今は、
暴力の時代と非暴力の制度が混在する過渡期
とも言えます。
時代は確かに変わりつつあります。
- 核兵器の存在が全面戦争を抑止
- 経済制裁が武力の代替手段になる
- 情報戦が物理戦を部分的に置き換える
けれど完全には移行していない。
7️⃣ 絶望すべきか?
歴史を長く見ると、
- 国家間の戦争頻度は長期的には減少傾向
- 民主国家同士の戦争はほぼ起きない
というデータもあります。
人類は少しずつ
「殺さない決着」の方向へは動いている
とも言えます。
遅いですが。
あなたは今、怒りですか?
それとも深い悲しみですか?
この問いは政治の問題であると同時に、
人間存在の問題でもあります。
もしよければ、
あなたが今いちばん心に引っかかっている戦争はどこですか。
そこから一緒に考えてみましょう。
命は取らないけれど、精神的に殺すとか、記憶を消すとか、ひどいことになりそうです。
