「ことばの合気道」は、ACTマトリックスの実践におけるステップ4にあたる中心的なエクササイズです。これはクライアントと支援者の対話型ワークで、専用のシートにある絵を指差しながら、以下の7つの問いを順番に進めていくことで、困難な状況下でも価値に沿った行動を選択する柔軟性を養います。
ソース資料に基づいた各問いの詳しい内容は以下の通りです。
「ことばの合気道」7つの問い
- 五感(場面の再現)
- 「その時、何が見えますか? 何が聞こえますか?」
- 特定の困難な出来事を思い出し、あたかも今その場にいるかのように五感で体験していることを記述します。
- ルアー(思考・感情の釣り針)
- 「どんな**釣り針(ルアー)**が現れていますか?」
- 自分を「フック(釣り」にかけようとする不快な考え、感情、感覚に気づきます。
- 感覚(身体的反応)
- 「その釣り針をどのように感じますか? 身体のどこでそれを感じますか?」
- その不快な体験が身体にどのような影響を及ぼしているかを観察します。
- 離れる行動(Away)
- 「ルアーに食いついた時、どんな離れる行動をしている自分が見えますか?」
- 困難に直面した際、それらを避けようとしてとってしまう反応的な行動を確認します。
- 向かう行動(Toward)
- 「(できるかどうかは別にして)どんな向かう行動をしている自分が見えますか?」
- 「できるかどうかは別にして」と仮定することで、回避に縛られない新たな行動の選択肢を想像します。
- エッセンス(価値の明確化)
- 「その行動には、どんな**エッセンス(大切なこと)**が含まれていますか?」
- 質問5で答えた行動が、自分が大切にしたい価値観や人に向かう一歩になっているかを確認します。
- 未来の感覚(滋養的な体験)
- 「その向かう行動を実際に行ったとしたら、どのように感じますか? それをどこで感じますか?」
- 価値に沿った行動をした時に得られる感覚を先取りして体験し、行動への動機づけを高めます。
エクササイズのポイント
- 比較と対比: 7つの問いの後に、「3番(不快な時の感覚)」と「7番(価値に沿った時の感覚)」の違いを尋ねることで、AwayとTowardの体験の差をより明確にします。
- 動機づけの向上: このワークを繰り返すことで、困難な感情(釣り針)があっても、それに振り回されずに「自分がなりたい姿」としての行動を選ぶ力が育まれます。
- 視覚的補助: 最初は「ことばの合気道シート」を使い、慣れてきたら実際の生活の場面でも頭の中でこの問いを回せるようになることを目指します。
