ここまで来ると、理論はかなり「治療アルゴリズム」に近づきます。🧠
重要なのは、
破綻した順番どおりには必ずしも回復しない
ことです。
つまり、
壊れる順番
≠
治る順番
です。
多くの場合、
一番上位の認知から治そうとしても入らない
ので、
まず precision の土台を戻す
必要がある。
precision回復の基本原則
多くの疾患で回復は次順です。
① 睡眠
↓
② 身体
↓
③ 環境
↓
④ 他者
↓
⑤ 注意
↓
⑥ 認知再構成
つまり、
先に脳のgainを下げる
後から意味を修正する
疾患ごとの precision回復シーケンス
| 疾患 | 最初に戻す | 次に整える | precision安定点 | 最後に扱う |
|---|---|---|---|---|
| 強迫症 | 睡眠・疲労 | exposure枠組み | 注意拡張 | 信念修正 |
| パニック症 | 呼吸 | 身体再学習 | 身体誤差正常化 | 破局解釈修正 |
| うつ病 | 睡眠・活動 | 日課 | 注意変化 | 自己認知修正 |
| 境界性パーソナリティ障害 | 情動鎮静 | 関係安定 | 対人誤差減衰 | 解釈修正 |
| 自閉スペクトラム症 | 感覚負荷軽減 | 環境構造化 | 文脈整理 | 社会学習 |
| 統合失調症 | 睡眠・刺激低減 | 薬理安定 | 意味過剰減衰 | 現実検討 |
| 双極症 | 睡眠固定 | 活動制御 | リズム安定 | 認知調整 |
1 強迫症の回復順
最初
睡眠と疲労。
疲労が高いと、
exposureが入らない
次
儀式を止める枠組み。
precision安定点
注意を一点から外す
最後
「重大ではない」
信念修正。
なぜ最後か
認知だけ先に言っても効きにくい。
2 パニック症の回復順
最初
呼吸。
ここで身体誤差を下げる。
次
身体感覚の再学習。
最後
動悸 = 危険ではない
再解釈。
3 うつ病の回復順
最初
睡眠
活動
次
生活リズム。
precision安定点
否定注意が少し広がる
最後
自己認知。
なぜか
初期は認知負荷が高すぎる。
4 境界性PDの回復順
最初
情動を止める。
- grounding
- DBT
次
関係の安定。
precision安定点
反応までの時間が伸びる
最後
対人解釈修正。
5 ASDの回復順
最初
感覚負荷軽減。
次
構造化。
precision安定点
曖昧さ減少
最後
社会推論。
ここが重要
先に社会技能だけ入れると疲弊する。
6 統合失調症の回復順
最初
睡眠
刺激減少
薬理。
次
外界意味づけの過負荷を減らす。
precision安定点
無関係刺激の意味が減る
最後
現実検討。
7 双極症の回復順
最初
睡眠固定。
最優先。
次
活動量制御。
precision安定点
自己評価が波打たなくなる
最後
躁時判断の再学習。
全疾患共通の原則
まず precision を下げる
次に attention を戻す
最後に meaning を変える
つまり治療順序は
生理
→
行動
→
対人
→
認知
あなたの理論で次に最も重要なのは
ここからさらに、
治療しても戻らないケースはどこで止まっているか
を見ることです。
つまり、
睡眠で止まる
他者で止まる
認知で止まる
これで難治化が説明できます。
必要なら次に、
「難治化する症例は precision回復のどこで止まるか」
を整理できます。📘
