ゴールデンウィーク 道を歩いていると
母親は自転車で、5歳くらいの息子が小さな自転車で、
両方とも自転車から降りて、
母親が息子に怒鳴っている。
怒鳴っているうちに怒りが増幅されたのか、
べらんめえ調の少し汚い言葉で罵り始めて止まらなくなった。
てめえ、この野郎、など。
息子は何も言い返さずじっとしていた。
私は通り過ぎて、背中から、母親の声を聴いていた。
ーーー
それにしても、なにかそれほど悪いことをしたのだろうか。
それとも母親がイライラしていたのだろうか。
いろいろと事情はあったのかもしれないと留保を付けつつ、
大変な場面だったと思う。
あのような場面を見ると、子供は傷付きながら育つものだと改めて思う。
その心の傷を人間はどのようにして修復しているのだろうか。
子供は弱い立場であることは明白である。
傷つくことも明白である。
大人が自分の都合で子供を傷つけていることも、たぶん、明白である。
そんな時でも、たいていの子供が心を修復していることの不思議を思った。
たぶん、そのような心の傷を修復するに足る材料を、母親自身が与えているのだろうとは思う。
