国際政治学者の伊勢崎賢治(いせざき けんじ)氏
【動画の文字起こし結果】
もし、あの、岸田首相が言った防衛費を増大していくってことが実現されたら、中国に次ぐ軍事大国ですよ、我々。九条の国がですよ。
もうこの時点でもう法には規範効力ってのがあるじゃないですか。ね、政治の暴走を、暴走を止めるというね。ここで多分、限界超え、もう、もう限界に近づくなんてことを考えない…この護憲派が考えるべきなんです、だから。
だから九条をもっと九条にするっていうね、考え方をしなきゃいけないわけです。
じゃあ「お前は改憲(派)か?」っていうと、僕はそうではない。だから九条をもっと九条、戦争を本当にしにくく、絶対にしにくく、しにくくする。それを、メッセージを日本だけじゃなくて世界中にまく。日本は本当に戦争犯罪を最も厳しく裁く国なんだっていう国にしたいじゃないですか。
そういうふうに、いわゆる“護憲派運動”は動いてこなかったわけです。
だから、僕の言ってることは、九条護憲派に対する耳が痛いことですカラ、「じゃあ伊勢崎は改憲派だ」っていうレッテル貼りが進んだ時があるわけ。
でも僕自身はアフガニスタンで「九条の威光」で僕は守られましたし、僕は命が守られました。九条のおかげでですね。これイメージ力ですよね。だから僕自身、僕以上に「九条の威力」を知っている人間はいないはずです。
だけど九条をね、石碑にしてね、拝む、そういう護憲派だったら、僕は申し訳ないけど、あなたたちの仲間ではないし、仲間ではないし、それこそが九条の問題を作ってきたっていうふうに言いたいです。
じゃあ変えるのかって、今、いわゆる改憲みたいなことを今やるのか。僕はノーです。
で、二つあります。
じゃあ九条と国際法、特に九条二項と国際法の齟齬の問題があるとして、それを「縮めるための改憲」はする必要ありません。これは刑法と自衛隊法の改正で済みます。
これはもうコロナ前から法学者入れて、衆議院議員の法制局のチームを作ってもらって、全部検証しました。憲法議論する必要はありません。
この憲法の問題は、この神学論争、九条における神学論争が生んだものですけども、それを是正するために九条を変える必要はありません。
もう一つはやはりウクライナ戦争以降、護憲派と呼ばれる政治勢力が、紛争の、戦争の片方を応援するということになってしまったわけです。僕はまさか心の中で信じていた日本の護憲派が、戦争の片方、戦争の当事者の片方を応援するとは思わなかったです、これ。これを大政翼賛というわけですけども。
で、その危機感があります。だから今、今のそのことも含めて、今、国際情勢がこうなっちゃってるから、九条を触るべきではないっていうふうに僕は強く主張します。
もう一つね、護憲派に耳の痛いことを言わせていただくと、今、本当の護憲派がやらなきゃいけないことは、共産党を含め、いわゆる護憲派を名乗ってきた人たちから、九条を取り戻す、ということです。
つまり、護憲派から九条を取り戻す。それが本当の護憲の精神だと思っています。
でも、今触るべきじゃないっていうことです。はい。
